週末、子どもたちを連れて温泉に行きました。
露天風呂から上がった直後のことでした。
ドアの金属部分が長女の足に当たり、皮膚がめくれてしまうほどの深い切り傷に。次の瞬間には血があふれ出て、頭が真っ白になりました。
とにかく止血しなければ、と焦りながら応急処置をしていると、まわりにいた方々がすぐに動いてくださいました。
汚れてしまった床を洗い流してくれる方、
「これ使ってください」と髪ゴムを差し出してくださる方、
店員さんを呼びに行ってくださる方、
そして、うまく歩けない長女にそっと肩を貸してくださる方。
ほんの10分か20分の出来事だったのに、たくさんの方の手が、自然と私たちに差し伸べられていました。
その後、駆けつけてくれたスタッフの方が、新しいタオルや絆創膏、消毒液を用意してくださり、処置を手伝ってくれました。
傷は深く、すぐには血が止まりませんでしたが、しばらく圧迫を続けていると、ようやく落ち着きました。
長女はその間、ずっと泣き続けていました。
ひと通り落ち着いたあと、安心したのか、またぽろぽろと涙をこぼして——
そして、こんなことを言いました。
「ママにゆっくり温泉入れさせてあげられなかった。悲しい」
その言葉を聞いたとき、胸がぎゅっとなりました。痛かったはずなのに、怖かったはずなのに、それでも自分のことより、私のことを気にしていたんだと思うと、なんとも言えない気持ちになりました。
普段は、ついイライラしたり、嫌な出来事に目が向いてしまいがちですが、この日は違いました。
困っているときに、当たり前のように手を差し伸べてくれる人たちがいる。そのあたたかさに、何度も救われました。
世の中、まだまだ優しさでできている。そう思わせてもらえた、大切な一日でした。


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