初めての投薬の記録
処方薬はまず一か月分が出されました。
私たちが車で三時間半もかけて通っていることを先生は理解してくださっていて、
その負担を考えたうえでの判断だったのだと思います。
指示された服薬量は朝1mg、夜1mgでしたが、
効果が弱いと感じたときには朝1mg・夜2mg、
あるいは朝晩2mgまで増量して様子を見るよう言われていました。
また、医師からは「暴言や暴力は減ると思いますが、ゼロにはならないので理解してください」とも
説明されました。
それから二週間ほど経っても急激な癇癪が続き、
私は指示に従って朝2mg、夜2mgまで増やしてみました。
しかしその頃の長女は、朝起きてもすぐに昼寝をし、
昼食後も昼寝、車で移動している間も寝てしまうほど
常に眠っているような状態になってしまいました。
まるで“眠り姫”のようで、
このままでは生活が成り立たないと強く感じ、
再び朝1mg・夜1mgに戻して様子を見ることにしました。
一か月後、二度目の診察を受けました。
長女の眠気と活気のなさが続いていることがどうしても心配で相談すると、
先生は「副作用は徐々に落ち着く場合もありますよ」と説明してくれました。
それでも、娘らしさが失われてしまったような姿に不安が大きくなり、
私は別の薬を試したいとお願いしました。
その結果、新しく処方されたのは朝晩0.5mgずつのリスパダールでした。
これも夜だけの服用から始め、徐々に朝の分も増やしていきました。
リスパダールでも眠気や頭痛といった副作用はありましたが、
飲み始めて二週間ほどたつと、
長女の暴力性が明らかに減っていることに気付きました。
妹に叩かれてもやり返さず、暴言も言わない。
その変化に、ようやくほっとできる瞬間がありました。
ところが今度は“そわそわ感”が出てきてしまいました。
訪問看護師さんは
「お母さんに構ってほしくて ‘手足が変な感じがする、そわそわする’ と言っているのかもしれません。しばらく様子を見ましょう」と言ってくれましたが、
母親としての直感では、何か別の要因があるように感じていました。
さらに、毎回三時間半かけて薬を受け取りに行くのは現実的にとても厳しいため、
先生が今後のことも考えて、
家から一時間ほどの場所にある病院を紹介してくれました。
そこは入院施設も備えていて、
もし長女がまた錯乱してしまった場合にも対応できるよう、
医師が慎重に選んでくれた受診先でした。


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