泣いていた毎日から、ひとりで教室に入れるまで
なじむのに時間がかかる子でした。
転園して、年中さんの四月から入園した二女。
幼稚園に送っていき、バイバイをするとき、
二歳の三女はすぅっと迷いなく園に入っていくのに比べて、
二女はなかなか園に入りたがりませんでした。
泣いて教室に入ることができず、
園の先生に抱っこされ、泣き叫びながら教室へ連れて行ってもらう日々が続きました。
教室の中でも友達と遊ぶことはほとんどなく、
先生に抱っこをせがんで過ごしていたようです。
また、新しく年中さんから三つのデイサービスにも通い始めましたが、
「行きたくない」と言う日が毎日でした。
どの場所にも、どの環境にも、なじむまでにとても長い時間がかかりました。
泣き叫ばずに、自分の力で教室に入室していったのは、
入園から半年以上が過ぎた十一月ごろだったと記憶しています。
一般的には、どれくらいで園に慣れるものなのでしょうか。
私には、その半年という時間が、とても長く感じられました。
泣きながら、半ば強制的に教室へ入れられる娘の姿を見るたびに、
胸が締めつけられる思いでした。
「これでいいのだろうか」「無理をさせているのではないか」と、何度も自問しました。
そんな中、十一月の終わりごろ、
ある日突然、ひとりで教室に入っていった日がありました。
「あれ?どうしたんだろう?」と、不思議に思ったのをよく覚えています。
でも、その日を境に、二女は自分の足で教室に入室できるようになりました。
一体、何がきっかけだったのかは分かりません。
ただ、確かに成長の瞬間だったのだと思います。
その一方で、新しい場所や環境には、
人一倍なれるのに時間がかかるタイプなのだと、改めて実感しました。
周りと比べると不安になることもありましたが、
その子なりのペースで、少しずつ前に進んでいるのだと、
今では思えるようになりました。



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