全検査IQ115でも「凸凹がある」と言われた理由
さらに一年後、年長さんのときに、
教育委員会でWISCを受けました。
このときの結果は、全検査IQが115。
指標ごとの内訳は、
言語理解117、
視空間117、
流動性推理106、
ワーキングメモリ109、
処理速度117でした。
全体としては平均を上回る数値で、比較的安定した結果だったと思います。
検査中の二女は、とても集中して課題に取り組んでいました。
一方で、答えを早く知りたい気持ちが強く、
出題者の手元をのぞき込む場面もあり、多動的な一面も見られました。
後から調べてみると、WISCの各指標得点は、
平均100、標準偏差15とされています。
一般的な目安としては、 15点差以上で「やや凸凹がある」、
20〜25点差以上で「凸凹が大きい」「特性として意味をもつ可能性が高い」、
30点差以上で「かなり大きな凸凹」と評価されやすいそうです。
今回の結果では、一番低い指標が106、一番高い指標が117で、
その差は11ポイントでした。
数値だけを見ると、一般的には「大きな凸凹」とは言われない範囲です。
それでも「凸凹がある」と説明されたのは、
WISCが数値だけで判断される検査ではないからだと感じています。
指標間の点数差だけでなく、下位検査レベルでのばらつきや、
検査中の行動観察、集中の持続や不注意、多動の様子なども含めて、総合的に評価されます。
数値上の差が小さくても、
行動面や日常生活での困りごとが目立つ場合、
「能力の凸凹がある」「特性として配慮が必要」と判断されることは珍しくありません。
今回も、検査中に見られた多動傾向が考慮され、
凸凹差が大きいと判断されたようでした。
結果を通して、数字だけでなく、
その子の姿全体を見て評価されているのだと、改めて感じました。


コメント