長女は、別居中の夫の導きもあり、 少しずつ漢字の勉強を進めています。
ある日、 自分の名前を漢字で書いているのを見て、 私は驚きました。
さらに、 私への手紙に、
「大すきだよ」
と、漢字で書いてあったのを見たとき、 胸の奥がじんと温かくなりました。
嬉しかった。 本当に、それだけで十分なはずでした。
それでも出てきてしまう「一言言いたい気持ち」
けれど同時に、 私の中の良くないところが、 静かに顔を出します。
目の前で漢字を書いている長女に、
「その書き順はね…」
と、 一言言いたくなってしまうのです。
本当は、
元気で生きていてくれるだけでいい
そう思っているはずなのに。
何かが少しできるようになると、 次は
正確に、正しく
できるようになってほしいと、 高望みしてしまう。
我ながら、 とても傲慢だなと思います。
書き順が正しく書けるようになるメリット
まず、 書き順そのものが持つメリットを整理してみます。
書き順が正しく身につくと、
- 字の形が安定しやすい
- 画数の多い漢字でも崩れにくい
- 書くスピードが上がる
- 大人になってからも読みやすい字になる
といった利点があります。
学習として見れば、 確かに「正しい書き順」は意味を持っています。
やる気になっている子に書き順を指導するメリット
長女のように、
「やってみよう」
という気持ちが出ているときに、 書き順を教えることにも、 メリットはあります。
- 正解が分かることで安心できる
- 「できた」という達成感につながる
- 学校や社会とのズレを減らせる
子どもによっては、
「ちゃんと教えてもらえる」
ことが、 自信につながる場合もあります。
でも、同時にあるデメリット
一方で、 今の長女の状態を考えると、 気になる点もあります。
- 間違いを指摘されることで、 やる気が一気に下がる可能性
- 「楽しい」が「評価される」に変わってしまう
- 書くこと自体がプレッシャーになる
特に、 一度「勉強がつらい経験」をした子にとって、
正しさを求められる空気
は、 心を固くしてしまうことがあります。
今の私が選びたい関わり方
こうして考えてみて、 今の私が選びたいのは、
- 今は、書けたこと自体を喜ぶ
- 書き順は「今すぐ」ではなく「いつか」でいい
- 指摘したくなったら、一呼吸おく
という関わり方です。
書き順は、 生きるために今すぐ必要なものではありません。
でも、
「書いてみたい」 「伝えたい」
という気持ちは、 とても大切なものです。
おわりに
完璧主義な親の気持ちは、 なかなか手放せません。
それでも、
目の前の成長を、そのまま喜ぶ
ということを、 忘れずにいたいと思います。
長女が書いてくれた 「大すきだよ」の文字は、
書き順がどうであれ、 私にとっては、 もう十分すぎるほど 美しい字でした。



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