夫からの電話は、その後も毎日かかってきました。
いつ電話が来るかわかりません。
着信音が鳴るたびに、飛び起きるように電話に出ていました。
電話の向こうから聞こえてくる夫の声。
その日の夫の様子を知る、私にとって唯一の手段でもありました。
そんな毎日の電話の中で、夫が看護師さんと何度かトラブルを起こしていたことを知りました。
気持ちの波が大きく、攻撃性も高かった夫。
入院したからといって、すぐに落ち着くわけではなかったようです。
以前にも書きましたが、夫はタメ口で話しかけてくる看護師さんという存在に、強い嫌悪感を抱いていました。
実際に、その看護師さんがタメ口で話していたのかどうかはわかりません。
夫の話を聞く限りでは、その看護師さんに対して強い口調で食ってかかったことがあったようです。
何がきっかけだったのか。
詳しい理由は、今となってははっきり覚えていません。
夫からの電話は、ホールにある公衆電話からでした。
周囲には人がいて、ざわざわとした環境。
電話の時間も限られていたため、私自身も夫の話をすべて聞き取れていたわけではありませんでした。
ただ、一つ印象に残っている出来事があります。
夫が看護師さんに強い口調で何かを言ったとき、
「○○さん! それはハラスメントですよ!」
と、看護師さんから強い口調で言われたそうです。
夫自身は、自分の言動がハラスメントにあたるという自覚がなかったようでした。
そして、看護師さんからそう指摘されたことに驚いた様子でした。
その話を聞いて、私は思いました。
あぁ……。
入院しても、まだ攻撃性が高い状態なのだな、と。
これでは、退院はまだまだ先になるのではないか。
そんなふうに感じさせられた出来事でした。
夫が病院にいることで、私は少し安心していました。
けれど、入院したからといって、すぐに夫の状態が落ち着くわけではない。
毎日の電話を通して、夫の病状がまだ不安定な状態にあることを、私は少しずつ知っていくことになりました。


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