閉鎖病棟での夫の一日と、入院後初めての変化

夫は入院中、毎日のようにデイケアを受けていたようでした。

アイロンビーズ。

絵葉書づくり。

革細工。

ヨガ。

病院から出される課題には、前向きに取り組んでいるようでした。

診察は、月・水・金。

夫は、メモ帳やペンの持ち込みを許可されていませんでした。

それでも夫は、何らかの方法で毎日自分の症状や気持ちを整理し、診察に臨んでいたようです。

それ以外の時間は筋トレをしたりして過ごしていました。

とはいえ、とにかく暇だったようです。

自由に外出することもできない。

好きなときに買い物へ行くこともできない。

携帯電話も使えない。

限られた病棟の中で過ごす毎日は、夫にとって長く感じられたのだと思います。


入院して一週間が経った頃。

少しずつ落ち着きを取り戻していた夫に、小さな変化がありました。

診察で、携帯電話の使用許可が下りたのです。

その知らせを聞いたときの夫は、ひどく嬉しそうだったと記憶しています。

いつものように公衆電話から電話がかかってきました。

「○○ちゃん! 携帯使っていいって! 今から言うものを送ってもらえる?」

夫の声は、明らかに弾んでいました。

夫から伝えられたのは、

携帯電話。

充電器。

そして、ワイヤレスヘッドフォン。

いずれも病院から持ち込みの許可が出たようでした。

入院してからずっと、公衆電話でしか外部とつながることができなかった夫。

携帯電話が使えるようになるということは、夫にとって大きな変化だったのだと思います。

一方で、外出許可については、まだ難しいという返答だったと夫は話していました。

すべての自由が戻ったわけではありません。

それでも、入院から一週間。

夫が少しずつ落ち着きを取り戻していることを感じさせる出来事でした。

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