ブログを書きながら、どこまで書くべきなのか。
どこから先は書かないほうがいいのか。
ずっと悩みながら、パソコンを打っています。
私たちは最後に、喫茶店で兄の彼女と昼食をともにしました。
彼女は、何を頼んだらいいのか分からない様子でした。
それも当然だと思います。
このような状況で、亡くなった人の家族と初めて会い、一緒に食事をする。
そんなことが人生で何度あるでしょうか。
「じゃあ、お母さんと同じもので……」
彼女は遠慮がちに、メニューを注文しました。
彼女は、私たちから兄を死なせてしまったことを責められ、怒鳴られると思っていたそうです。
彼女はずっと、小刻みに肩を震わせていました。
手も震えていました。
私はその姿を見て、
本当に怖い思いをさせてしまった。
本当に申し訳ないことをした。
今でもそう思っています。
彼女と兄は、半同棲のような生活をしていて、仲良く暮らしていたそうです。
ただ、兄には、少し気に入らないことがあると、相手を徹底的に避けたり、顔を合わせないようにしたりするところがあったようです。
そのときも、何日も別々に眠っていたそうです。
彼女は兄に、
「話し合おう?」
「もう何日も別々に眠っていて、寂しいよ」
と伝えたそうです。
でも兄は、彼女の言葉を無視したのか、話し合うことを断ったのか。
そのあたりは、彼女から聞いた話なので、私には詳しいことは分かりません。
そして彼女が、
「もう勝手にして!」
と大きな声をあげたとき、兄は家を飛び出したそうです。
それが、彼女が見た、生きている兄の最後の姿になってしまいました。
彼女は、自分が最後に言った言葉のことを、ずっと悔やんでいました。
「あのとき自分があんなことを言わなければ」
そんな思いを抱えていたのだと思います。
自分の言葉がきっかけだったのではないか。
自分が兄を死なせてしまったのではないか。
そう思ってしまっていたのだと思います。
でも、私はそれが兄の死の原因だったとは思いません。
兄がなぜ亡くなったのか。
本当のところは、誰にも分からないのだと思います。
夫婦や恋人同士で言い合いになることは、どこにでもあります。
「もう勝手にして」と言ってしまうことだって、きっと珍しいことではありません。
それだけで、人が亡くなるわけではありません。
それでも、その出来事が兄の死と結びついてしまったことで、彼女にとっては、あまりにも重い記憶になってしまったのだと思います。
きっと、今も心に残っているのではないかと思います。
兄を失った悲しみだけでも十分につらいのに、
「自分のせいなのではないか」
という罪悪感まで背負わせてしまった。
私はそのことが、今でも申し訳なく思えてなりません。


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