警察署では、両親と長兄、元嫁さんが何か話をしていました。
私は、その話は子どもたちに聞かせるべきではないと思いました。
「私が車で子どもたちを見てるよ」
そう伝え、私は子どもたちと一緒に車の中で過ごすことにしました。
車の中では、映画を見せていました。
子どもたちと一緒に、ただ静かに過ごしました。
みんな、黙っていました。
父親が亡くなってしまったこと。
そして、その姿を実際に見たこと。
子どもたちは、どんなことを思っていたのでしょう。
私は、何と声をかければいいのか分かりませんでした。
何を言っても違うような気がして、結局、ただ黙って子どもたちと一緒にいました。
しばらくして、元嫁さんと子どもたちは帰っていきました。
残された私たちは、呆然としていました。
兄が亡くなった。
その事実は目の前にあるのに、これから何をすればいいのか、誰も分からないような状態でした。
それでも、とりあえず何か動かなければいけません。
私は親友に電話をしました。
「どうしたらいいんだろう……」
そんな気持ちで、とりあえず電話をかけたのだと思います。
すると親友が、近くの喫茶店を教えてくれました。
「そこに行ってみたら?」
私たちは、それぞれの車でその喫茶店に集合することになりました。
兄の死を知ってから、まだそれほど時間は経っていませんでした。
それでも私たちは、これからどうするのかを決めるために、動き始めました。


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