夫は、その後も順調に一時外出の許可が下りていたようでした。
ほぼ毎日のように、短時間ではありますが病院の外へ出ていました。
近くのスーパーまで行き、預かり金を使って好きなものを買い、買い食いをしていたようです。
閉鎖病棟から外へ出られることは、夫にとって大きな開放感があったのでしょう。
「今日は外出できた!」
そんな喜びのメールが、毎日のように届いていました。
夫にとっては、入院生活の中で楽しみが増えていたのだと思います。
けれど、その一方で。
私は、相変わらず夫の退院を危惧していました。
夫が退院してきても、私は面倒を見ることができない。
ただでさえ、発達障がいのある子ども3人を一人で育てています。
日々の生活を回すだけで精一杯。
そこに、入院前のような状態の夫を受け入れる余裕など、どこにもありませんでした。
だから私は、病院のケースワーカーさんにも、
「退院後、こちらでは夫を受け入れることができません」
とはっきり伝えていました。
そんなある日。
夫から、突然連絡がきました。
「一時退院の許可が出た」
私は、耳を疑いました。
つい先日、私は病院のケースワーカーさんに、
「こちらでは受け入れられません」
と伝えたばかりだったからです。
それなのに、一時退院の許可が出た。
では、一体どういうことなのでしょうか。
受け入れることができないのに、入院中の夫を誰が、どこで受け入れるのでしょう。
もしかして病院は、
「別居中の夫の家で、一人で過ごす」
ということを想定しているのでしょうか。
そもそも、夫と私は別居中であること。
そして、私は退院後の夫を受け入れることができないこと。
これらの情報は、ケースワーカーさんから主治医の先生へ、きちんと申し送りされていたのでしょうか。
私は、急に不安になりました。
話がまったくつながっていないように感じたのです。
まずは、病院に確認しなければいけません。
私が受け入れられないと伝えたことが、病院の中でどのように共有されているのか。
そして、夫は退院後、どこで、誰と過ごすことになっているのか。
私は電話口で、そのことを確認することにしました。


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